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25/01/28

ブリヂストン、使用済みタイヤからカーボンブラック生成するプロジェクト

 ブリヂストン(本社・東京、石橋秀一グローバルCEO)は、東海カーボン、九州大学、岡山大学と、使用済みタイヤのゴムを含む高分子製品から取り出された再生カーボンブラックを2次処理し、石油・石炭由来の新品カーボンブラック並みのゴム補強性を持つカーボンブラック(エコカーボンブラック)を生成するための技術開発プロジェクトを開始した。2032年度までにエコカーボンブラックを年間5000トン生産する実証プラントの稼働を目指す。
 使用済みタイヤなどを熱分解し、再生カーボンブラックを回収・再利用する取り組みは既に行われているが、多くの不純物が含まれ、タイヤへの活用にはゴム補強性の面で課題を抱える。また、使用済みタイヤの多くは燃料として有効利用されるが、その際に二酸化炭素を排出する。
 プロジェクトでは、東海カーボンがカーボンブラック製造を通じて培った技術・ノウハウとブリヂストン、九州大学、岡山大学が持つ知見・技術を融合させ、再生カーボンブラック内の不純物を除去し、高いゴム補強性を持つエコカーボンブラックを生成する技術開発に取り組む。ブリヂストンは、エコカーボンブラックを使用したゴムの物性評価、タイヤ実用性評価を担う。
 32年度までに実証プラント稼働を目指すとともに、使用済みタイヤを熱分解せずカーボンブラックの再利用を可能とする特殊ポリマー・特殊カーボン複合体の開発にも取り組む。
 プロジェクトは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「グリーンイノベーション基金事業/CO2(二酸化炭素)等を用いたプラスチック原料製造技術開発(追加公募)」に採択された実証事業の一環。自動車・交通需要が増加しタイヤ需要が今後も伸長する中、ブリヂストンなどは石油・石炭由来の新品カーボンブラックのリサイクルを可能とすることで資源循環の向上とカーボンニュートラルの実現に貢献する。

共同プロジェクトのイメージ図