ＮＸＨＤ、シンガポールのスタートアップに出資

　ＮＩＰＰＯＮ　ＥＸＰＲＥＳＳホールディングス（本社・東京、堀切智社長）は４月２日、ＮＸグローバルイノベーション投資事業有限責任組合の案件として、シンガポールのＡＩ技術スタートアップ企業ＳＷＡＴ　ＭＯＢＩＬＩＴＹに出資した。推進するＤＸ戦略をより一層加速し、グローバルで社会課題の解決に取り組む。
　ＳＷＡＴは2015年に設立された企業で、複数地点から散発的に発生する移動需要に対し、最適経路を瞬時に導き出すアルゴリズム（計算式）を駆使したサービスをシンガポール、日本、フィリピン、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア、オーストラリアの８カ国で展開している。
　ＮＸＨＤは、輸送経路最適化や交通データ分析により物流ＤＸを加速する。ＳＷＡＴのアルゴリズム技術や、高い開発力を国内外のＮＸグループの拠点・案件で活用し、配車業務のデジタル化とグローバルでの標準化に向けた検証を行う。また、検証によって蓄積された輸送実績データを活用し、集配原価や二酸化炭素排出量の算出を行う。データを戦略的に活用することで、新たなサービスの開発に取り組む。
　物流業界はドライバー不足や燃油費高騰、気候変動に伴う二酸化炭素排出量削減など、世界的な社会課題に直面している。ＮＸグループは、課題解決に向けてＤＸと物流効率化を図るべく、国内外のスタートアップ企業との共創、外部資源の活用を積極的に模索してきた。今後も将来性のあるスタートアップとの共創に取り組む。