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23/12/19

標準的な運賃、燃料リッター120円で算出 荷積み・荷降ろし料も設定

 国土交通省は12月15日、標準的な運賃と標準運送約款の見直しに向けた検討会の提言を公表した。タリフ(運賃表)は現下の物価動向を踏まえ、平均約8%引き上げる。運賃の算定根拠となる原価のうち、燃料費はリッター120円に変更し、燃料サーチャージもこれを基準価格に設定する。
 提言は適正な転嫁、多重下請け構造の是正、多様な運賃・料金設定の3本柱で構成。このうち、適正な転嫁では運賃水準の引き上げ幅に加え、荷待ち・荷役の標準的な料金も示した。荷積み・荷降ろし料金は中型車の場合、機械荷役で30分当たり2180円、手荷役で2100円とした。
 多重下請け構造の是正では、新たに下請け手数料(利用運送手数料)を設定し、本来負担すべき主体から収受する料金として明示。具体的には運賃とは別に10%上乗せして請求することとした。
 多様な運賃・料金設定に関しては、共同輸配送を念頭に、個別運賃の設定方法の考え方を記載。荷主が短時間のリードタイムで輸配送を希望したり、有料道路を使わずに運ぶことを求めた場合の割増運賃の設定方法も示した。