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23/11/28

JR九州、鹿児島・大隈半島から福岡・博多へトラック+フェリー+新幹線リレー輸送

 JR九州(本社・福岡市、古宮洋二社長)は11月28日、トラックとフェリー、九州新幹線によるリレー輸送の実証実験を、鹿児島ー福岡間で実施した。JRの新幹線荷物輸送サービスの拡充に向け、新幹線停車駅から離れた産地でも同サービスを利用できる物流ルートの構築を目指す。共同配送で運搬コスト・労働時間を削減し、生産者の商圏拡大を後押しする。
 今回の実証実験では、鉄道の通っていない大隈半島(鹿児島県鹿屋市)から鹿児島中央駅(鹿児島市)の間に共同配送便を仕立て、新幹線にリレー。鹿屋市の朝採れ野菜、作りたてのさつまあげ、フルーツなどの特産品を取り扱った。
 同日朝に鹿屋市役所や鹿屋漁港で集荷し、垂水フェリーで垂水港(鹿児島県垂水市)から鴨池港(鹿児島市)、九州新幹線で鹿児島中央駅から博多駅(福岡市)へ輸送した。産地の大隈半島から約4時間で消費地の博多へ届け、同駅構内の販売イベント「つばめマルシェ」で即日販売した。
 JR九州は今後、今回の実証実験について、積載時および販売までの所要時間、積載方法、振動状況、ニーズなどを検証する。リードタイム短縮のほか、共同配送を取り入れることでトラックドライバー不足や二酸化炭素排出量の削減、地域産物の消費拡大などの課題解決につなげる。

 

複数の輸送モードを組み合わせて、産地から消費地へ即日輸送。箱寿司などのほか、鹿屋市特産の落花生を使用した商品も取り扱った