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23/09/28

コクヨサプライロジ×アスクル、同一輸送先への共同輸送を本格展開

 コクヨサプライロジスティクス(本社・大阪市、若林智樹社長)は、アスクル(同・東京、吉岡晃社長)と協働し、同一納品先への共同輸送を展開している。トラック積載率の向上と台数の削減に加え、二酸化炭素(CO2)排出量削減を目指した取り組み。2021年9月から行っていた実証実験を終え、22年10月から本格運用を開始した。
 コクヨサプライロジがチャーター便を手配し、大阪市住之江区の自社倉庫「近畿IDC」から荷物を積載して出発させ、大阪市此花区の「大阪DMC」でアスクルの荷物を合積み。両社共通の輸送先である福岡市の「アスクルロジパーク福岡」へ共同輸送する流れ。取り組みにより、トラックの積載率は従来比年間9パーセント向上し、CO2排出量は同13パーセント削減を達成した。
 これまでは、コクヨサプライロジのチャーター便が近畿IDCを出発後、佐賀県基山町の自社倉庫「九州IDC」を経由して、アスクルロジパーク福岡へ輸送していた。アスクルは、大阪DMCからアスクルロジパーク福岡へ、他社の荷物を混載した路線便で在庫移動商品を運んでおり、物流波動による積載効率が上下していた。

取り組み前後の輸送方法の変化。合積みによるアスクルロジパーク福岡向けの輸送共同化を実現した

 

 輸送の共同化に向けては、両社の発倉庫が近隣に所在している立地を活用。近畿IDCからアスクルロジパーク福岡行きのチャーター便を定期運行し、積載量を調整しながら開始した。
 アスクル側で共同輸送便の積載量が超過した場合は、従来通り路線便で輸送を行い、物量波動の吸収と積載効率の向上が両立できるようにしている。また、近畿IDCから九州IDCへの在庫補充は、アスクル納品以外の荷物で積載量を維持しているという。

 また、従来アスクル路地パーク福岡には、アスクルの倉庫間移送とコクヨサプライロジからの納品が別々に着荷していたが、共同輸送により同時着荷を実現し、荷受け工数の短縮、荷受けバースの占有時間削減につなげる副次的効果も出している。