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23/09/21

ヤマト運輸、コロワイドの給食事業拡大へ新たな物流の仕組みを提供

 ヤマト運輸(本社・東京、長尾裕社長)は9月15日、外食大手のコロワイド(同・神奈川県横浜市、野尻公平社長)の給食事業拡大を支援するため、新たな物流の枠組みの提供を開始した。2024年3月までに、コロワイドグループが扱う給食用食材などの出荷業務を全て新体制に切り替え、出荷対応能力の拡大を図る。
 ヤマトは、常温・冷蔵・冷凍の3温度帯に対応するターミナル一体型物流施設や、宅急便のネットワークを用いた物流の仕組みを提供。多頻度小口配送の強みを生かして多様な輸配送ニーズに対応し、給食用食材の安定した出荷・納品を目指す。
 食材の納品時間は柔軟に調整可能。例えば、従来は食材を使用する当日早朝の午前6~7時だった納品時間を、比較的業務に余裕のある使用前日の午後2~4時などに変更できる。給食を提供する現場の生産性向上を後押しする。
 コロワイドグループはこれまで、高齢者向け給食などの物流を、外食事業で築いたサプライチェーンの中で展開してきた。一方、給食提供先と一般の店舗では納品時間や頻度、場所などの差異が大きく、納品先によっては積載量が少なくても貸し切り輸送を手配。トラックドライバー不足がますます深刻化する中、安定した輸送力の確保が課題となっていた。
 両社は連携してサプライチェーン全体を最適化し、出荷対応能力の拡大を目指す。また、輸送の効率化で温室効果ガス排出量の削減にも貢献する。

新しい仕組みを通じて納品時間の変更にも柔軟に対応。給食提供先の生産性向上に貢献する