• 行政・業界団体

23/06/05

国交省、サイズや材質など運用面でパレット標準化へ推奨案

 国土交通省は5月24日、パレットのサイズや材質などの規格、回収・仕分けといった運用の標準化を目指し、推奨案を提示した。今夏にも案をまとめる方針で、パレットは活用しているが、標準化ができていない荷主と運送会社に向け、周知していく方針だ。
 規格について、高さは「二方差しでは144ミリメートルが一般的だが、四方差しでは150ミリメートルが多い」との意見を踏まえ、144~150ミリメートルとした。素材は再生プラスチックの利用増加を見据え、ポリエチレンなどが含まれるJIS規格(日本産業規格)に記載されたものにすると規定した。
 一方、運用面ではパレットの仕分けや回収の拠点、パレットを含む積み付けの高さなど、一本化できなかった部分も多かった。
 積み付けの高さは、保管の安全性を考慮すると、1100ミリメートルが妥当といった声があったが、「1パレットに積載可能な荷物を1トンまでと、国が推奨する以上、重量勝ちの製品の規定は難しい」「ウイングや低床といった車両の仕様により荷台の高さが異なるため、規定するのが難しい」といった意見が、委員から上がった。このため、現時点では指定しないが、将来的に積載・保管効率に合ったものとするといった内容にとどめた。
 夏までに案をまとめた後、今年度末策定するロードマップ(行程表)に反映する。その後、荷主・物流の業界団体に周知する。
 昨年6月末、パレットを活用していない荷主と運送会社向けに推奨する平面サイズを提示しており、国交省はパレット活用歴がある関係者のための議論に移行した。