ＮＸＨＤ、欧大手フォワーダーを買収1267億5000万円で買収

　ＮＩＰＰＯＮ　ＥＸＰＲＥＳＳホールディングス（本社・東京、斎藤充社長）は５月12日、欧州の大手フォワーダー「カーゴパートナー」とグループ会社62社の買収を決議した。オーストリアウィーンに本拠を持ち、欧州に強い基盤を持つ同社グループを傘下に迎え入れ、フォワーダーとしての基盤を強化し、国際市場での存在感を高める。
　取引の中心となるカーゴパートナーは、オーストリアウィーンに本社を置く航空・海運フォワーダー。1983年創業で、資本金は４億５０００万円。2022年12月期の連結売上高3095億９００万円。親会社のカーゴパートナーグループホールディングスなど５社から中東欧を中心に、全世界でロジスティクスサービスを展開する事業会社を、ＮＩＰＰＯＮ　ＥＸＰＲＥＳＳ　ＥＵＲＯＰＥの完全子会社の特定目的会社が取得する。
　ＮＸグループは2023年までの５カ年計画で、非連続な成長戦略として、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）を進めてきた。カーゴパートナーは、欧州の産業中心地である中東欧地域に強固な地盤を持ち、ＮＸグループも重点分野に挙げる自動車、電機・電子、医療品産業などを中心に事業展開している。
　ＮＸグループは、カーゴパートナーの子会社化を通じて、取扱物量拡大による国際市場での競争力強化や、欧州－アジア間の需要への対応とアカウント型営業の深耕を進める。また、それぞれの顧客基盤や国・地域の強みを相互補完し、ロジスティクス事業のシナジー（相乗）効果創出と拡大・発展を目指す。
　今後、各国の競争法に関する手続き完了などを前提として、23年11月～24年５月に子会社化を進める。買収額は1267億５０００万円。また、今後買収会社が一定の財務指標を達成することを条件に、最大832億５０００万円を支払う。