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23/04/26

アイシン、量子コンピューターで輸送の最適ルート割り出す技術を開発

 アイシン(本社・愛知県刈谷市、吉田守孝社長)は、量子コンピューターを利用し輸送の最適ルートを割り出す技術を開発。このほど、英科学誌ネイチャーが出版するリポートに論文が掲載された。
 同技術は、量子コンピューター向けソフトウエアを開発するスタートアップのQCウエア(QC Ware)と共同開発した。物流企業や扱う荷物の業種・分野を超えたネットワーク構築が可能になるという。イメージでは、これまで複数の物流企業が低い積載率で個別にトラック輸送していたのを、幹線部分は発側の拠点に集約して1台のトラックに混載輸送し、着側の拠点で今度は複数の車両に積み替え混載配送し、一貫して高い積載率で輸配送するといったことが可能になる。
 物流では最大積載率や最短経路、最小トラック台数で輸送する最適ルートの設計が欠かせない一方、複雑な条件を満たす最適ルートを割り出すには膨大なデータを扱う必要がある。アイシンは、高い計算能力を持つ量子コンピューターを利用することで、最適ルートの割り出しが可能になり、業務効率向上と二酸化炭素排出量の削減に寄与するとしている。

量子コンピューターを利用した最適ルート構築のイメージ