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22/12/26

国交省、国際物流で実証企業を募集

 国土交通省は来年2月28日まで、国際輸送の手段や経路を検証する実証事業の参加企業を募集している。コロナ禍や北米西海岸のコンテナ混乱に対応できる新たな輸送方法の確保につなげる。
 参加企業には補助を行い、日系の物流企業・荷主が対象。物流企業と荷主の共同事業も応募可能だ。実証は、来年3月中旬~7月に行う必要があり、輸送経路は欧州または米国の都市を発地か着地にし、日本を発地・着地・経由地のいずれかにすることが求められる。
 輸送手段は問わないが、現在の輸送手段・経路の代替か複線化が条件だ。今年度補正予算3000万円の一部を活用し、1つの輸送につき100万円を補助する。
 実証では輸送費用、品質、手続き、貨物追跡方法を確かめる。参加企業には進ちょくや結果を報告してもらい、報告会や書類で公表する。
 応募企業は、国交省ホームページに掲載の様式を、メールか郵送で提出することが求められる。問い合わせ先は国際物流室、電話03(5253)8800。
 国交省は10~11月、物流企業と荷主を対象に国際物流の課題の有無を調査した。「課題がある」と回答した105社(91%)のうち新型コロナウイルス感染拡大(79件)や、北米西海岸のコンテナ混乱(70社)を原因に挙げる企業が多かった。課題の発生経路についても尋ねたところ、「日本―米西海岸間」が65件と最多。「日本―欧州間」(51件)、「日本―米東海岸間」(44件)と続いた。結果を踏まえ、実証することにした。