• 行政・業界団体

22/12/26

エコカー減税、24年から段階的見直し燃費基準より厳格に

 2023年度の与党税制改正大綱がまとまった。23年4月末で期限切れとなるエコカー減税は延長した上で、23年末まで現行を維持する。24年1月以降は基準を段階的に引き上げ、より燃費性能の高い車両が特例を受けられる仕組みに見直す。環境性能割も同じ仕組みで、いずれの税制も25年春以降、最新の「25年度燃費基準」が導入される。
 新車登録時や車検時、燃費性能に応じて自動車重量税を軽減するエコカー減税は、段階的に燃費基準を引き上げる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う部品、半導体などの不足で車両を入手できず、優遇措置を受けれないユーザーが出るのを防ぐため、まずは来年12月末まで現行の内容を継続する。
 燃費基準を引き上げるのは24年1月から。15年燃費基準より5%燃費の良い総重量3・5トン超のディーゼルトラックは新車登録時の減税率を、現在の50%から25%に、10%燃費の良い車は75%から50%に見直す。燃費基準の15%超達成車は免税となる。

注)電気自動車以外に、燃料電池車、プラグインハイブリッド車、天然ガス車

 電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、天然ガス車(NGV)の4車種は新車登録だけでなく、初回車検時も免税とする。
 25年5月からは15年度燃費基準を対象から外し、新たに25年度燃費基準を導入。基準より5%未達の車は50%の減税を、100%達成の車は免税とする。EV、FCVなどは新車登録時、初回車検時共に免税とする措置を継続する。

環境性能割も対象を厳しく

 燃費性能に応じ、取得時の自動車税を軽減する環境性能割も来年末まで現行の内容を据え置いた上で、24年1月から段階的に基準を見直す。
 例えば、15年度燃費基準を達成した営業用トラックの場合、現在1%としている課税率を2%に引き上げる。燃費基準より10%燃費の良い車は、現行では免税だが、24年1月からは0・5%課税する。
 25年5月からは、エコカー減税と同じく25年度燃費基準を導入し、達成率に応じて課税率を変える。営業車の場合、基準比で95%未達の車は2%を課税。5%未達は1%、達成車は0・5%とする。5%以上燃費の良い車とEVなどは非課税とする。


 この他、燃費性能の高い車の自動車税を軽減するグリーン化特例については、26年3月まで現行の仕組みを延長。EV、FCV、PHV、NGVの4車種で、新車登録などを行った場合に限り、翌年度分の税率を75%軽減する措置を続ける。