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22/08/30

国交省公共交通・物流政策部門概算要求、生産性向上で1・4億円計上

 国土交通省で公共交通と物流全般を担う公共交通・物流政策審議官部門の2023年度予算概算要求がまとまった。24年4月からのトラックドライバーの残業規制適用を見据え、物流の生産性向上予算を手厚くした。
 物流関連の一般会計総額は22年度比2・4倍の2億3400万円。このうち、生産性向上に向けた対応には同2・1倍の1億4200万円を計上し、モーダルシフトやEDI(電子データ交換)の標準化、ドローンの活用推進などを目指す。

 モーダルシフトでは荷主や物流企業が取り組みを進められやすくなるよう、統計情報の確認や内航各社・JR貨物への聞き取りを行いながら、船の航路・鉄道路線と各ルートの輸送能力を調査する。その上で、出荷元からの荷動きを調査する「物流センサス」の結果と照合したり、荷主の考えを合わせ、効率化につながる船、鉄道の新たな活用方法を利用者に提案していく。
 「残業規制対策としてモーダルシフトは有効。これまで運行費などを物流企業と荷主に補助してきたが、制度を活用する企業が限定的で、さらなるモーダルシフトを推進につながる取り組みが必要」(国交省)。
 EDI標準化については、現在、物流企業と荷主の双方がバラバラの仕様のEDIを使っている課題がある。そこで、データ用語や物流企業と荷主が共有する情報を統一するため、EDIを使う企業に改善点を調査する。さらなる普及を目指し、EDIの利点を漫画で解説する経営層などに向けた手引きも作成する。これらにより、納品先が同じ貨物に同じ仕様のEDIを使ってもらい、共同配送しやすい環境を整える。
 ドローン物流の推進に向けては、今年末に都市部の有人地帯でも補助者なしの目視外飛行が可能になることから、新たに導入する地域での実証を展開。配送時の注意点を調べ、ラストワンマイルでの活用につなげる。
 また新規事業では、物流施設での非常用電源設備の導入に向けた施策のため、新たに2500万円を要求。近年、台風による停電で荷さばきができない事態が起きたことを受け、倉庫、利用運送企業、トラックターミナル運営企業を対象に、購入費の半額を補助する。停電時も電源から電力を供給し、電動フォークリフトで積み降ろせるようにすることで円滑な輸送体制を確保する。