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22/08/08

トラック労基法違反、8割超で問題見つかる

 厚生労働省が昨年立ち入り調査を行ったトラック企業のうち、8割以上で労働基準法関連の違反が見つかったことが分かった。改善基準告示も6割弱が違反しており、バス、タクシーより高い状況が続いている。
 法令違反の疑いがあるとして、昨年、全国の労働基準監督機関が立ち入りを行ったトラック企業の数は3037事業場。このうち、81・2%に当たる2465事業場で労基法関連違反が見つかった。最も多かったのは労働時間超過で47・5%。割増賃金の未払いは19・9%、時間把握違反は7・0%だった。
 改善基準告示違反は立ち入りしたトラック企業の57・8%(1754事業場)だった。1日当たり16時間と定める最大拘束時間違反が43・3%で最多。総拘束時間が32・4%、休息期間が31・4%、連続運転時間が30・0%だった。いずれもバス、ハイヤー・タクシーより違反率が高く、課題が浮き彫りとなった。

月130時間超える残業も

 厚労省は2004年以降、監督指導を行っても改善せず、悪質な労基法違反を犯す運送企業の対策を強化している。国土交通省との相互通報制度や合同監査も進め、昨年は重大で悪質な労基法関連違反が認められたとして、トラックでは32件を書類送検した。
 送検された企業の事例では、追突事故を機にドライバーが所属する事業場を捜査したところ、1日最大約17時間45分、月最大約131時間の残業をさせていた。他のドライバーにも月80時間超の残業が判明した。
 厚労省はあらかじめ情報収集をした上で、立ち入りを行っており、調査では違反率が高い傾向がある。一方、ドライバーの労働環境改善が急務となる中、同省は引き続き労基法関連の対策を強化していく方針だ。