ＮＸＨＤ、米西海岸の港湾混雑を避けるＢＣＰ輸送サービスを開始

　ＮＩＰＰＯＮ ＥＸＰＲＥＳＳホールディングス（本社・東京、斎藤充社長）グループの日本通運はこのほど、米国西海岸を避けたＢＣＰ（事業継続計画）輸送サービスを２ルートで開始した。西海岸で起こっている荷役作業の停滞や、港湾ストライキのリスクに対応し、安定的な輸送サービスを提供する。
　日本から米国東海岸を経由し、シカゴコンテナフレートステーション（ＣＦＳ）に向かうサービスは、東海岸を活用した輸送サービス＝図１。東京・横浜・名古屋・神戸の各ＣＦＳで荷物を引き受け。韓国の釜山港を経由し米国ニューヨークで陸揚げし、シカゴＣＦＳへ輸送する。

　シカゴからデトロイト、ナッシュビル、アトランタの各ＣＦＳへの転送や、利用者の指定納入先への配達も可能。リードタイムは東京―シカゴで約47日。
　日本からオランダのロッテルダム経由で米国各地への輸送するサービスは、豊富な仕向け地が魅力の混載サービス＝図２。東京・横浜・名古屋・神戸の各ＣＦＳで荷受けし、オランダのロッテルダムまで直送。ロッテルダムでコンテナから荷降ろしし、米国各地に輸送する。リードタイムは東京―シカゴで約74日。

　米国西海岸は、港湾混雑により本船スケジュールの変更や遅延が続いている。付随して積み替えの鉄道ターミナル混雑やトレーラードライバーの不足など、物流に大きな影響が生じている。今後、港湾ストライキの可能性もあり、先行きが不透明な状況が続く。
　ＮＸＨＤは、グループ全体でトータルサポートを実現し顧客の安定輸送に貢献。今後も新たなルート開拓や、輸送モードの組み合わせによるＢＣＰ輸送を提供し続ける考えだ。