• 物流企業
  • 物流機器メーカー

20/09/09

東芝ロジ、物流支援ロボット導入で半年で3100時間の工数削減

 東芝ロジスティクス(本社・川崎市、佐藤広明社長)は4月から、ZMP(同・東京、谷口恒社長)の物流支援ロボット「CarriRoAD」3台を、家電量販店物流拠点に導入。半年間で約3100時間の工数削減に成功した。
 東芝ロジの物流拠点では1台100キログラム近くある大型冷蔵庫などの重量物の台車運搬を繰り返すため、作業者には過酷な状態にあった。そこで以前からAGV(自動搬送機)の導入を検討していたが、フォークリフトと手荷役の混在した現場では通路に貼る磁気テープの破損リスクなどもあり、倉庫に適した自動化設備がなく、導入に至らなかった。
 しかし、CarriRoは、磁気テープ式AGVとは違い、最大10メートルまでの間でランドマークを貼付すればよい。フォークリフト走行による破損リスクが軽減出来ること、障害物センサの検知範囲を簡易に設定できることから導入された。

CarriRo ADで複数台の平台車を自律走行で牽引している様子

 その結果、半年間で作業工数の約3100時間の削減を実現。重量物を運ぶ必要のなくなった手荷役作業員の対応の幅が増え、離職率の改善にもつながることで、不習熟職場の教育工数の省力化にも寄与した。
 今後、コンテナボックスに入った小物家電の運搬にも使用する計画。東芝ロジは、「けん引用のアタッチメントを改良することで、一度に多くのボックス運べるようにしたい」とする。