3A(安全・安心・安定)

物流の根幹を担う従業員が安心して働き続けられるように、輸送経済新聞社が提案する物流の未来像。

→物流が目指すべき未来像

肉体労働に対して抱かれる3K(きつい・汚い・危険)イメージを、トラック運送業が克服し名実ともに魅力ある業界となるよう、「人を大事にする企業」を輸送経済新聞社は応援する。目指すのは、全従業員が安全・安心に仕事でき、家族も安心、生活も安定…そんな企業づくり。環境整備の原資確保には運賃・料金の適正収受も欠かせない。

最新業界動向

2018年は年初から、日本海側を中心に東北から九州の広い範囲で記録的な積雪に見舞われ、2月6日には福井県の国道8号で石川県境の倶利伽羅(くりから)峠から約10km、約1,500台が立ち往生し、解消に60時間以上を要した。また同年9月の台風21号では、近畿・瀬戸内の至る所で走行中のトラックが暴風により横転した

「あの人は大丈夫だろうか」

 

2018年は年初から、日本海側を中心に東北から九州の広い範囲で記録的な積雪に見舞われ、2月6日には福井県の国道8号で石川県境の倶利伽羅(くりから)峠から約10km、約1,500台が立ち往生し、解消に60時間以上を要した。また同年9月の台風21号では、近畿・瀬戸内の至る所で走行中のトラックが暴風により横転した。

物流が止まれば、工場の生産は中断しスーパー、コンビニの商品棚は空になる。11年の東日本大震災や16年の熊本地震では、物流寸断の影響も顕著だった。その時ようやく世の中は「物流って大事なんだ」と気付く。家族の思いはどうか。夜中に長距離を走るドライバーの奥さんは「事故のニュースを見聞きすると不安でいっぱいになる」と話した。携帯電話で連絡を取り合えるとはいえ、雪による立ち往生で帰れなかったドライバーの家族も同じ気持ちだったのではないか。

 

地道な職場改善あるのみ

 

従業員も家族も安心でいられるためには、事故なく健康でずっと働ける安全・安心・安定の「3A」職場づくりが必要。結婚・子育てという人生の転機を迎えても働き続けられる、体力が衰えても安全運転指導員として活躍できる、荷主の納品時間指定より法令と安全を優先する――3A職場の実現に向けた各企業の地道な活動を、どんどん業界の外へ発信しよう。

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