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23/03/13

eロボティクスほか、複数のドローン動態管理で実証成功

 eロボティクス茨城(本社・茨城県かすみがうら市、板羽昌之社長)と環境ロボティクス協会(山城雅昭会長)は3月2日、ドローン動態管理の実証実験を荒川下流域の戸田リバーステーション周辺で実施した。複数の大型産業用ドローンの同時飛行を想定した無人航空機運航管理システムの実証に成功した。実験には、メーカーやタイプの異なる3機の産業用大型ドローンを投入。災害時の救援物資輸送を想定した物資輸送用ドローン、災害時の注意喚起・避難誘導を想定したメガフォン付きドローン、水上滑走が可能な固定翼型水上ドローンの同時運用について実証した。

今回の実証実験では荒川下流河川事務所に「管制室」を開設。各種情報を複数のモニターで同時に表示した

 

 ドローン飛行計画の事前入力で、機体同士の過度な接近や計画範囲外飛行のアラートが表示されるシステム。
 国土交通省関東地方整備局荒川下流河川事務所との合同実証。同事務所災害対策室に実験用の管制室を設置した。システムの運航管理画面、現場風景、ドローンからのLTEカメラ、荒川河川敷監視カメラの映像を複数モニターで同時に表示し、運航状況をチェックした。
 福島県の「福島イノベーション・コースト構想推進機構」の開発拠点「福島ロボットテストフィールド」の協力を得て実施した。また、実証実験のうち、システム運用では日立製作所、飛行通信環境ではNTTドコモ、飛行計画策定・ドローンオペレーションではカナモト、スペースエンターテインメントラボラトリー、ドローン運航補助・安全管理ではアイティーテクノロジーデザイン/田部鉄工エンジニアリング、日本ドローン機構が協力した。
 3月7日には、参加企業の意見交換会を荒川下流河川事務所で開いた。ドローン飛行の際の申請・調整の一元化の必要性などの声が挙がった。また、ドクターヘリなどの有人機との飛行空域の共有を含めたドローン動態管理の在り方について、関係者が意見を交わした。