- 行政・業界団体
26/04/21
全ト協、独自の安全プラン始動 技術活用促し事故防ぎ
全日本トラック協会(寺岡洋一会長)は4月1日、業界独自の目標を定めた安全プランを始動した。2030年までの期間中、ASV(先進安全自動車)や安全対策機器などの普及や適切な利用を促し、事故削減を図ることがポイント。悪質な違反・重大事故の再発を防止する啓発、適正化事業実施機関による巡回指導といった対策にも取り組み、目標達成を目指す。
全ト協の安全プランは国土交通省の事業用自動車総合安全プランに基づき策定したもの。バスやハイヤー・タクシーも同様の計画を作っており、各業界が独自の目標値を定めて取り組み、運送業界の事故を削減する。
プランでは30年までの死者数と重傷者数を合わせ、995人以下に抑える目標を設定。人身事故件数は5800件以下、追突事故件数は2380件以下とした。飲酒運転はゼロ件とする。
目標達成に向け、全都道府県共通の目標として、車両1万台当たりの死者数・重傷者数を7・5人以下に抑える。人身事故件数は1万台当たり43・7件以下、追突事故件数は17・9件以下とする。
機器の正しい理解も啓発へ
取り組みでは先進安全技術の普及を通じ、事故削減を進める。特に死亡・重傷事故の大半は車両追突、交差点での巻き込みが占めることから、衝突被害軽減ブレーキや側方衝突警報装置といったASVの導入助成事業の利用を促進する。他にも、車両周辺の安全確認支援装置、アルコールインターロック装置などの安全対策機器の導入を広げつつ、国の補助金制度の活用相談にも応じる。
「ドライバーの中には急な割り込みによって自動でブレーキがかかり、荷崩れが発生することを恐れ、衝突被害軽減ブレーキをオフにした状態で高速道路を走行するケースもあると聞く」と全ト協。普及だけでなく、ASVの正しい理解と適正な使用を啓発したり、速度抑制装置(スピードリミッター)の取り外し、解除、不正な改造の禁止を徹底していく。
また、悪質な違反・重大事故の再発防止に向けては、特に飲酒運転事故の根絶を重大なテーマと位置付け、アルコール検知器の携行、酒気帯びの有無の測定方法、測定結果の確実な報告の徹底などを推進。法令を順守しない悪質企業の早期監査の支援では、総合評価がD、またはE評価の事業所に重点を置いた巡回指導を行い、運輸支局に迅速に情報提供する。
健康起因事故では啓発活動に加え、スクリーニング検査の受診、血圧計の導入を促進するための助成を行う。経験が未熟なドライバーには、都道府県ト協と連携した実効性のある教育体制を整備し安全対策を徹底する。