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26/03/30
着荷主の荷待ち・荷役、契約外は独禁法違反に 来春にも改正告示施行
公正取引委員会は着荷主による荷待ち・荷役の強要を独占禁止法の違反対象に加える。発荷主との契約にない業務を運送企業に行わせた場合、費用を払わなければ違反とする。6月にも物流特殊指定の告示を改正し、来年春の施行を目指す。
3月10日、中小企業庁と開催した企業取引研究会で方針を示した。4月13日まで意見公募を行う。14日には独禁法に基づく公聴会も開く。
荷主と実運送の取引を巡っては、1月施行の中小受託取引適正化法(取適法)で特定運送委託が追加されたことにより、契約外の荷待ち・荷役を行わせる発荷主に対し、公取委が機動的に是正指導を行える体制が整えられた。
一方、着荷主との間でも発荷主と契約していないにもかかわらず、優越的な立場を利用して実運送に荷待ちや付帯作業を指示するケースが発生。物流業界の商慣習として問題視されてきたが、法整備がなく、着荷主の行為は実効的に対処することが困難だった。
公取委のヒアリングでも、発荷主から「細かい運送条件や料金の取り決めまで取引先に求めると受注できないリスクがあり、追加の費用負担交渉ができていない」「着荷主側の立場が強い業界で、発荷主側は言いなりで納品するしかない」といった声が上がっていた。
今後改正する独禁法の告示では、荷主と運送企業間の不当な取引を禁じる物流特殊指定の対象を拡大し、着荷主が契約外の荷待ち、付帯作業、やり直しを運送企業に行わせることで、発荷主の利益を不当に害する行為を違反対象に加える。禁止行為を行わせた場合、着荷主がその費用を発荷主に払わなければ違反とし、行政処分などを科す。
資本金・従業員が一定規模を超えたり、取引上優越した地位にある着荷主で、規模が一定を下回ったり、取引上の地位が劣っている発荷主と継続的な取引を行っているケースが適用対象となる見通し。告示改正では他にも、物流特殊指定に、従業員基準の追加、手形払いの禁止、協議に応じない一方的な代金決定の禁止規定など取適法の改正点を反映させる。