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26/01/20

国交省、一般貨物運送事業対象に「適正原価」の調査開始

調査票は専用サイトで入手できる

 トラック適正化二法に盛り込まれた「適正原価」を検討するため、国土交通省は1月12日、一般貨物運送事業を行う全企業に実態調査を始めた。法律に基づき臨時報告を求めるもので、回答が義務付けられる。特積みについても調査内容を企画しており、「近々に実施する」としている。
 調査は、実運送の原価構造の実態を把握することが目的で、適正原価を定める基礎資料として活用する。1月7日から、一般と霊きゅうの全運送企業に協力依頼を送付した。
 今回は一般的な調査と異なり、貨物自動車運送事業法と貨物自動車運送事業報告規則に基づき行われるため、報告が義務付けられる。調査票に回答しない場合、国交省は法令を基に必要な措置を講じる可能性がある。
 形状がバンボディー、ウイングボディーなどの「ドライバン」と、冷凍・冷蔵車、コンテナ車などの「特殊車両」に分けて実施する。車種で回答の締め切りが異なり、ドライバンは2月20日、特殊車両は2月27日。国交省が開設した専用サイトで回答するか、調査票をメールで送付して答える。調査票以外に、昨年7月10日までに提出した2024年度事業実績報告書と、直近の決算期後100日以内に提出した事業報告書を地方運輸局に送る必要がある。

会社と車両の2種類を調べ

 調査は会社全体の質問と、各車両に関わる質問の2種類。会社全体の質問では全営業所の車両保有台数、ドライバー数と共に、事業実績報告書を基に直近の業績を調査。安全や事業継続に関わる費用も調べる。
 取引条件も対象とし、営業所の付帯作業料や積み降ろし料、待機時間料などの1時間当たりの収受額の調査を実施。収受できていない場合は1時間当たりの収入損失額を記述させる。他にも、取引で何次請けの仕事が多いかの割合や、帰り荷の確保状況と運賃水準、個建て運賃設定の基準といった内容も調査する。

今後は特積みで実施も予定

 一方、車両に関する質問は①最も稼働率が高い②リースでなく購入した車両③新車で調達した車両④新規登録から5年以内――の条件から、各車種で最も当てはまる車両を選択する。車格は問わない。けん引車、被けん引車も調査対象とする。
 ドライバン以外に、冷凍・冷蔵車、ダンプといった特殊車両を保有している場合は車種ごとの回答が必要。例えば、ドライバンと冷凍・冷蔵車を保有している場合、それぞれ1台ずつ回答することになる。
 調査では、該当車両の輸送距離や輸送品目、1日当たりのドライバー乗車数などを質問。保険やタイヤ、尿素水などにかかる年間費用の他、該当車両が月に稼ぐ運賃・作業料・待機料を含めた収入額、積載率、総走行距離を確認する。主な運行所要時間と距離の平均値も記述させる。
 一般に続き、国交省は今後特積みの調査も行う考え。全日本トラック協会は「回答義務があるのに加え、適正原価の設定に不可欠な調査。(対象企業は)必ず回答をしてほしい」と呼び掛けている。