日野自、26年４月に販売子会社６社の経営権を譲渡

　日野自動車（本社・東京都日野市、小木曽聡社長）は2026年４月１日、国内販売会社６社の経営権を譲渡する。連結子会社の経営権を独立系資本へ移管することで、三菱ふそうトラック・バスとの経営統合に伴う競争法上の懸念を払しょくする。
　東北海道日野自動車、北海道日野自動車、宮城日野自動車、福島日野自動車と南関東日野自動車それぞれの発行済株式の80％を、台湾で日野自代理店を務める和泰汽車に譲渡。静岡日野自動車の発行済株式の88・５％を、愛知日野自動車に譲渡する。
　売却益は連結概算で273億4900万円を見込む。26年４月以降に特別利益として計上する。
　和泰汽車は、台湾市場で日野自のトラックの販売を担う重要な事業パートナー。トヨタ・レクサスを含む強力な自動車販売網を持ち、台湾証券取引所に上場している。
　愛知日野自動車も、日野自と販売代理店契約を締結している重要な事業パートナー。愛知県での強力な自動車販売網を持ち、日野ブランドの自動車を販売している。また、静岡日野自動車と同じ東海地方に所在し、事業上での親和性が高い。