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25/12/23

物流人間大賞にJR貨物の真貝会長 初の特別賞は国交省「2024年問題チーム」

 輸送経済新聞などの物流専門紙・誌19社で構成する日本物流記者会の「第11回物流人間大賞」は、JR貨物の真貝康一会長が受賞した。また、初の特別賞は国土交通省の「2024年問題チーム」が受賞した。

 

「物流人間大賞」を受賞した真貝会長

 

 大賞の真貝会長は、JR貨物のトップとしてモーダルシフトの担い手の貨物鉄道輸送の発展に尽力し、総合物流企業グループへの変革に経営手腕を発揮したことが高く評価された。また、「2024年問題」が顕在化する変革期に日本物流団体連合会(物流連)の会長を務め、官民連携による施策の推進・物流業界の地位向上に貢献。物流業界のリーダーとして、大きな功績を残したことが受賞理由となった。
 真貝会長は、「(物流連会長在任中は、2024年問題の解決に向けて)一般消費者も含めた物流関係者で問題意識を共有し、お互い協力しながら対応する必要がある、という認識が醸成された。これからも、微力ながら物流の革新に貢献していきたい」とした。
 第1回特別賞の国交省物流・自動車局「2024年問題チーム」は、同問題などの物流危機の到来が懸念される中、物流革新に向けた政策パッケージの策定や改正物流法の施行などの国を挙げた物流施策の展開で精力的な働きを見せたことが高く評価された。また、物流企業にとどまらず、荷主や消費者を巻き込んだ国民的な議論を喚起。経済や生活のインフラの「物流」に対する認知度向上に大きく貢献したことが受賞理由となった。

特別賞は前物流・自動車局長の鶴田氏が、チームを代表して授与式に臨んだ

 前物流・自動車局長の鶴田浩久氏が、同チームの代表者として表彰を受けた。鶴田氏は「重要なインフラでありながら存在が当たり前すぎて認識されないという物流のあり方を、いま社会全体で見直す時。(国交省は)未来から振り返って有意義な時代だったと思える(見直しができる)ように、社会共通の価値を(物流のあり方変更を通じて)追求していく」などとコメントした。
 同賞は日本物流記者会が2015年度に創設し、広く物流分野での高い功績を顕彰するもの。今年度、新たに特別賞を創設した。