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25/11/11
自動物流道路、12月から実証実験 荷物搬送や積み降ろしで
高速道路の中央分離帯や地下空間などを使って荷物を輸送する「自動物流道路」の実現に向け、国土交通省は12月1日から、複数の実証実験を行う。国土技術政策総合研究所(国総研)のトンネル(茨城県つくば市)などで、荷物を搬送するカートの走行、荷物の積み降ろしなどを検証する。
実験は来年2月末まで順次行う。荷物の積み降ろし、カートの自動走行実験では、平面サイズ1100×1100ミリメートルのパレットに飲料などの荷物を1トンまで置き、実証する。例えば、カートとトラック間での荷物の積み降ろしでは、豊田自動織機が12月、トヨタL&Fカスタマーズセンター愛知(愛知県高浜市)で、積み降ろしに必要な床面積や作業時間を検証する。
ロボットメーカーのキューバスは来年2月、国総研で2台のカートを自動走行させ、必要な道路幅などを検証する。他の企業では、カートを運行管理するなどの実験も行われる。
実験に参画する企業は、販売、または開発中の倉庫用のAMR(自律走行搬送ロボット)、小型自動運転車両を用意し、カートとして使用する。
12月からの実験で、国交省は自動物流道路実装に向けた技術的課題を検証する。実証で得た知見を基に、建設中の新東名高速道路の新秦野インターチェンジ(IC)―新御殿場IC間で、2027年度までに新たな実験を開始する計画。
