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25/11/07

ロジスティード、使用済みEVバッテリー循環へ26年度以降に九州で実証

バッテリー循環流通の物流機能の最適化を目指す

 

 ロジスティード(本社・東京、中谷康夫会長兼社長)は2026年度以降、グリーンEVバッテリーネットワーク福岡と共同で、使用済みEV(電気自動車)バッテリーの流通基盤構築に向けた実証事業を開始する。
 自動車産業、リサイクル産業が集積する北部九州エリアで、域内循環モデルを構築する。使用済みEVバッテリーの効率的な回収の枠組みと物流網の構築、情報システムと物流機能の連携、二酸化炭素排出削減を目指す。
 同実証で、ロジスティードは使用済みEVバッテリーの二次利用サプライチェーンでの個品情報管理の設計・運用、物流DXの展開を担う。具体的には、使用済みEVバッテリーの収集・運搬・保管からリユース・リサイクル拠点への配送まで、混載輸送などの物流効率化やバッテリー個品管理の付加価値サービスを通じて、資源循環流通に必要な物流機能を構築する。
 EVからバッテリーを取り外す作業の安全性や効率性、循環流通の起点となる回収設備の構築、リユース・リサイクルの効率化、貨物追跡についても検討する。
 同実証には、ロジスティードの他、福岡県、福岡県リサイクル総合研究事業化センター、カウラ、西日本オートリサイクル、吉川工業が参加する。また、同実証は国土交通省の公募事業「地域連携モーダルシフト等促進事業」に採択されている。
 使用済みEVバッテリーの加速度的な増加が予測される中、資源の海外流出を抑制するため、国内で完結する資源循環システムと循環型流通基盤の整備が喫緊の課題という。