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25/11/05
高速道路・新深夜割、運用は26年度以降 「慎重な作業不可欠」

システム整備に万全を期する方針(写真は会見に臨むNEXCO中日本の縄田社長兼CEO)
高速道路会社(NEXCO)3社は10月29日、新たな深夜割引の運用開始が2026年度以降にずれ込むことを明らかにした。当初、24年度末の開始としていたが、システム整備の遅れやETCの広域障害が発生したため、これまで二度の延期を余儀なくされていた。
NEXCO中日本の縄田正社長兼CEOは同日の会見で「なるべく早く始めたい」とした。
現在、高速道路本線上に設置したETC無線通信用アンテナと料金所のETCレーンを利用し、経路や時間など走行記録を作成するデータの連携を構築している。今後、還元額を計算するシステムと連携し動作を検証する必要がある。NEXCO中日本の関谷富彦取締役は「信頼性を確保するため十分な時間を確保し、慎重に進める」とした。作業の進ちょく次第でさらに延期される可能性もある。
新深夜割引は、午後10時~翌午前5時に走った分だけが3割引きとなる制度。無謀な運転を防ぐため走行距離に上限を設けると同時に、運転が4時間を超えるごとに30分に相当する距離が除外となる。適用開始は当初25年3月末の見込みだったが、システム構築が遅れ同7月ごろに延期。4月にNEXCO中日本管内で大規模なETC障害が発生し、再び延期となっていた。