- 物流企業
25/10/24
日通、南海トラフ地震に備えた国際輸送BCPサービスをSMCに提供
NXグループの日本通運(本社・東京、竹添進二郎社長)は、工場自動化機器を扱うSMC(同・東京、髙田芳樹社長)と、国際輸送BCP(事業継続計画)サービスに関する協定を締結した。南海トラフ地震などの大規模災害時にも安定した国際輸送ルートを確保し、「ものづくり」を止めない体制を構築する。

左から安藤恒夫執行役員、サミエル・ネフSMC取締役兼執行役員、奥平幸三執行役員
日通の全国の営業倉庫1050拠点、全流通施設2130拠点という国内最大級のネットワークを生かす。SMCの国内6工場から各国への輸出貨物を対象に、平時・有事を問わず安定した国際輸送を確保する。
被災を免れた拠点や動線を活用して、日本各地の倉庫で荷受け・通関後、韓国の釜山へ転送する。NX韓国の釜山港倉庫をハブに、保税在庫管理や仕分けを行う。欧米・アジア・中東・アフリカなどの世界各地への輸送ルートを確保する。
さらに、釜山から仁川空港を経由した航空便利用も可能で、緊急時の多様な輸送ニーズに対応する。輸出だけではなく、海外から日本への輸入にも利用できる。
SMCはこの仕組みを高く評価し、日通と国際輸送BCPサービスに関する協定を締結した。
両社は今後、防災訓練や運用検証を定期的に実施し、特定の港に限らず複数の地方港での検証を行うことで協定の実効性をさらに高める。