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25/09/01

ワールドサプライ、AI顔認証の納品受付システムの実証実験を開始

 SGホールディングスグループのワールドサプライ(本社・東京、梅木淳社長)は9月1日、千葉県内の大型商業施設で、AI顔認証を活用した無人納品受付システムの実証実験を開始した。施設の省人化やセキュリティー強化、ドライバーの負担軽減に向けて、新たな受付インフラとしての可能性を検証する。
 画像認識AIや映像生成AIを手掛けるナブラワークスとの共同実証。顔認証受付システム、ICカード管理システム、受付管理システムを組み合わせる。初回登録のみで「顔パス」によるハンズフリー入退館が可能になる仕組み。地下搬入口などの暗所、混雑した場所でマスク着用でも高精度に個人を特定し、顔写真の登録後は端末に顔をかざすだけでICカードの貸し出し・返却手続きが完了するという。
 実証期間は9月26日まで。納品受け付けでの認証精度やエラー発生状況を調査する。手書き入退館を顔認証に変更し、受付時間の短縮化によるドライバーの負担軽減効果を確認する。
 商業施設の納品受け付けは、地下搬入口などの暗くて混雑した環境で行われることが多く、紙台帳やICカードの手渡しによるアナログ管理が主流となっている。本人確認の不確実性や受け付け渋滞によるドライバーの待機時間などの、セキュリティーと業務効率の両面での課題を抱えている。

            実証実験で使用するデモ機。帽子やサングラスを装着していても顔認証が可能という