- 物流企業
25/08/27
佐川急便など3社、訪日客向けの手ぶら観光サービス10月に開始
佐川急便(本社・京都市、笹森公彰社長)は10月、訪日客向けのオンライン物流サービスの提供を開始する。旅行者の手荷物の配送などをスムーズに行い、快適な「手ぶら観光」を実現しつつ、オーバーツーリズムの解消にもつなげる。
旅行予約大手のCtrip(携程)などと提携。Ctripのプラットフォーム(基盤)上で、訪日前に手荷物配送の予約から決済までを行う。予約時の二次元バーコードを基に手荷物ラベルを発行でき、手書きでの送り状の記入やカウンタースタッフとのやり取りも不要となる。ロッカーや手荷物預かり所を探す手間が省け、目的地へ手ぶらで直行できる。
さらに、佐川急便が中期経営計画の重点戦略として推進する「SAGAWA手ぶらサービス」の拠点拡大で、観光客の利便性向上やより快適な旅行体験の提供につなげる。
3社は今後、①訪日観光客向けの商品購入後の物流サービス・手荷物配送サービスの共同展開②手ぶら観光促進のための国内物流サービスの拡大③観光客との接点となる日本国内の宅配カウンターや拠点との連携――で、サービスのさらなる拡充を目指す。
近年、日本を訪れる外国人観光客の増加で観光・レジャー市場が成長を続ける一方、主要な観光地や公共交通機関では混雑が深刻化している。ロッカーの不足などによる大型手荷物の持ち運びが課題となっている。
3社は2025年5月28日に戦略的パートナーシップ協定を締結した。観光・レジャー市場での物流ニーズに応えるため、それぞれの強みとリソースを生かした新たな物流サービスの開発に取り組んできた。