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25/08/22

キリングループロジ、ハコブのトラック予約受付Sのデータ分析機能を活用

 キリングループロジスティクス(本社・東京、小林信弥社長)は今年2月、ハコブのトラック予約受付システム「ムーボ・バース」のデータ分析機能「拠点横断アナリティクス」の活用を開始した。「構内滞在1時間以内」を掲げる物流改革の全社プロジェクトを本格的に展開する。
 拠点ごとの作業実態をデータで把握して拠点能力の可視化・比較・改善を図る。トラックが物流拠点の構内に入ってから退出するまでの構内滞在を1時間以内にすることを目指す。
 データ分析機能は、荷待ち時間・荷役時間などの複数拠点のデータを統一された指標で分析し、各拠点の課題や改善ポイントを可視化できる機能。キリングループロジは拠点間を統一KPI(重要業績評価指標)で比較することで、拠点では対応が難しい課題を本社が把握・改善できる体制を整備した。「1バース当たりの作業能力」や「構内滞留台数」などのKPIを設定し、拠点の処理能力最大化に向けた改善検討につなげた。
 キリングループロジは2024年春から10拠点にムーボ・バースを導入した。1日当たりのデータ入力作業時間が従来比97%削減の4分、構内誘導時間が同75%削減の50分まで大幅に効率化した拠点もあるという。さらに滞在時間や作業時間の正確なデータ取得が可能となった。
 導入前は紙伝票への手書き記録や無線・電話での車両誘導などのアナログな手法に頼っていた。構内滞在時間や作業時間の正確な把握が難しく、現場の業務負荷も大きな課題となっていた。

          拠点ごとの作業実態をデータで把握し、拠点能力の可視化・比較・改善が可能に