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25/08/22

北越コーポ、横河電機の荷積み計画AIを採用

 北越コーポレーション(本社・新潟県長岡市、岸本晢夫社長)と子会社の北越物流は7月、横河電機子会社の横河デジタルが開発した「荷積み計画AI」を正式に採用した。計画立案の作業時間を大幅に短縮する。積み方の制約や、届け先の荷降ろし・働く人への配慮含めた最適化を図る。
 長時間かかっていた荷積み計画立案を短時間で完了するほか、従来は「匠(たくみ)」が担っていた思考過程のうち、人ならではの気遣いを盛り込める点が特長という。
 紙製品の荷積み計画の実証実験で、出荷品・車両・届け先の指定する事項などの複雑な条件を考慮しながらも一度の荷積み計画を10秒以内に正確に立案できることを確認した。また、ドライバーへの負荷が高まり過ぎないよう各トラックの配送先をできる限り1カ所に集約することや、複数の場合は届け先を近くにし、積載量を考慮した上で計画立案を行えることを確認した。
 北越コーポの主な事業は紙・パルプ製品の製造販売で、出荷計画には製品の形状・運搬する車両・届け先からの指定などのさまざまな制約条件がある。さらに配送ドライバーの労働負荷に対する配慮も求められる。
 北越コーポではこれまで、複数の匠が紙製品の形状・出荷地域別に積載効率の最適化を図っていた。一方、従来の一般的な最適化技術では目的や制約条件の複雑化に伴ってロジックの組み方の難易度が上がり、計画立案までの時間が長くなる。このため業務の自動化が難しく、後任の育成も容易ではないという課題があった。

                     「荷積み計画AI」の仕組み