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25/08/18

広沢自動車学校と羽生モータースクール、ベトナム全土で日本式運転教育

 広沢自動車学校(本社・徳島市、祖川嗣朗代表)と羽生モータースクール(同・埼玉県羽生市、五十幡和彦代表)は7月30日、ベトナムの教習所グループ「チャン・アイン・グループ」と、日本式運転教育プログラムに関する戦略基本協定を締結した。特定技能ドライバーの技量向上を目的に、国際連携で来日前の約50時間の教習プログラムを提供する。
 日本で職業ドライバーを目指すベトナム人材を対象に、ベトナム国内にいる段階から日本式の学科(座学)と実技(運転)の教習を実施する。外免切り替えの「技能確認」合格レベルまで達したことを確認してから来日してもらうことを目指す。
 教習プログラムは、日本とベトナムで運転方法が異なるポイントや外免切り替えの技能確認のポイントを主軸に据えて開発した。実技は約10時間で、同プログラム中は教習コースを貸し切り、現地の右側通行ではなく左側通行で、日本人指導員が育成したベトナム人指導員がベトナム語で実施する。座学は約40時間で、独自のテキストとオンライン授業で行う。
 広沢自動車学校と羽生モータースクールは今年2月、ベトナムの大手教習所「ヴァンタイングループ」と初の戦略基本協定を締結し、7月に同グループの教習所などで日本式運転教育プログラムの提供を開始した。今回、ホーチミン市で最大規模の教習所を展開するチャン・アイン・グループとも協定を締結したことで、ベトナム全土で日本式運転教育プログラムの展開が可能となった。
 特定技能制度への自動車運送業の追加は、物流業界の人手不足などを背景に、外国人がトラックやバス、タクシーの運転手として日本で働くことを解禁したもので、2024年12月に始まった。政府は5年間で2万4500人を上限に外国人ドライバーを受け入れる方針。一方、広沢自動車学校などによると、海外には運転免許を買うことができたり、自動車教習所がない国もあり「海外人材にどのように日本水準の安全運転を身につけてもらうか」が大きな課題という。

羽生モータースクールの五十幡将之副社長(中央右)とチャン・アイン・グループのチャン・ティ・フェン社長(中央)、広沢自動車学校の祖川社長(中央左)