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25/08/12

自動物流道路、時速70~80kmの走行想定 輸送力不足8~22%補い

 2030年代半ばまでに東京―大阪間で運用を開始する自動物流道路について、国土交通省は平面サイズ1100×1100ミリメートルのパレットに積載した貨物を、時速70~80キロメートルのカートで運ぶ計画だ。取り組みにより、30年度に不足が見込まれる輸送量のうち、約8~22%を補う。
 自動物流道路は高速道路地下にトンネルを建設したり、路肩や中央分離帯を活用し、カートに荷物を自動で輸送させる構想。3車線で、左右外側で輸送、中央でカートを留め置くようにする。
 自動物流道路で走らせるカートの速度は、トラックのリードタイムと同程度にするため、時速70~80キロメートルとする計画。区間の中間点などに複数の中継拠点を配置し、鉄道、船、航空と連携できるようにする。
 荷姿は、国交省が標準仕様とする平面サイズ1100×1100ミリメートルのパレットで、パレットを含む高さは2200ミリメートルまで。ロールボックスパレットも運べるようにする。雑工業品、農産品といった小口多頻度で輸送される貨物を想定する。
 東京―大阪間(片道500キロメートル)で、自動物流道路が3車線開通させた場合、国交省は1日当たり輸送量が21万6000~57万6000トンになると試算。30年度に不足が見込まれる輸送量9億4000万トンのうち、約8~22%をカバーできると見込む。将来的には関東、兵庫での整備も検討していく。