- 船・鉄道
25/08/04
大和運輸、丸一鋼管の電線管輸送の全量を海運へ移行
栗林商船グループの大和運輸(本社・大阪市、栗林宏𠮷社長)は2024年4月、丸一鋼管の電線管輸送の全量を海上輸送に移行した。丸一鋼管や同社の構内作業・一次輸送を担う平岩運輸と連携し、持続可能な物流を目指した取り組みだ。
丸一鋼管の堺工場から東京工場への輸送で、大阪港―東京港間の航路を活用している。2017年5月に一部導入し、テスト輸送を経て昨年4月に全量移行した。
全区間陸送では10~12時間かかっていた運転時間を3時間に短縮した。長時間労働を抑制してドライバー不足に対応。また、90%に上る定時運航率を生かして安定輸送体制の確立につなげている。試算では、二酸化炭素排出量は72%削減。トラック輸送に比べ1台当たり1・93トンから0・53トンへの大幅な削減効果がある。
月間約600トンの電線管の輸送に海上輸送を組み込むスキーム(枠組み)。使用車種は13メートル平ボディー車と13メートル幌アコーディオン車で、24年4月~25年3月の年間輸送実績は358台分。
ドライバーの労働規制強化に伴う2024年問題を背景に物流の持続可能性に資する事例として、大阪港湾局の24年度の「モーダルシフト推進事業」に認定された。

大阪港―東京港間の航路を活用する