- 物流企業
25/07/08
日通など、森永乳業専用コンテナで盛岡・仙台―神戸間の鉄道ラウンド輸送

31フィートスーパーURコンテナ
日本通運(本社・東京、竹添進二郎社長)は7月1日、盛岡・仙台―神戸間で、森永乳業の製品の鉄道ラウンド(往復)輸送を開始した。JR貨物、森永乳業、日本石油輸送と連携して取り組む。森永乳業専用の31フィート高断熱コンテナを導入し、同じ荷主の貨物を往復の固定ルートで輸送することで、流通業務の効率化を図る。
森永乳業が盛岡工場で製造している栄養補助飲料と、神戸工場で製造している流動食などが対象。輸送ルートのうち、大阪市の百済・大阪貨物ターミナル駅(タ)―仙台市の仙台貨物タ間で、日本石油輸送が提供する31フィートスーパーURコンテナを活用する。同コンテナは真空断熱パネルを採用しており、冷蔵コンテナよりも高い断熱性能を備えているという。
仙台と盛岡という異なるエリアを結ぶために日通とJR貨物が連携する。従来は空のまま回送されていたコンテナを効率的に移動させることで、これまで線だった輸送ルートを円(ラウンド)としてつなぐ。
現行の鉄道コンテナを使用したラウンド輸送では、往復荷の確保が難しく、往路・復路で異なる荷主を探すことに労力がかかるなどの課題がある。今回の、往路・復路共に同一荷主による31フィートスーパーURコンテナでのラウンド輸送は日本初という。同取り組みは国土交通省の物流効率化法に基づく総合効率化計画に認定されており、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」に採択された。

ラウンド輸送の概念図