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25/06/23
大和物流×T2、住宅建材の自動運転トラック幹線輸送へ7月に実証開始
大和物流(本社・大阪市、杉山克博社長)とT2(同・東京、森本成城CEO)は7月2日、関東と関西を結ぶ高速道路の一部区間で、自動運転トラックによる住宅用建材・設備の幹線輸送の実証実験を開始する。大和物流がグループの大和ハウス工業に提供している調達物流で、持続可能な輸送体制の確立を目指す。
今年10月末までの期間中に計4回、大和ハウス工業の奈良工場(奈良県)から大和物流の海老名物流センター(神奈川県)への輸送でT2の自動運転トラックを活用し、荷姿・重量が不均一な建材の積み合わせ輸送での輸送品質を検証する。また、貨物を積載した幹線輸送での自動運転の走行ルート・リードタイムを確認する。
大和物流は2023年、ドライバー不足の代替手段として自動運転トラックの可能性に着目し、T2に出資した。T2は、特定条件下でシステムが全ての運転操作を行う「レベル4」自動運転トラックの27年度の事業化を目指している。今回の実証はドライバーが乗車して「レベル2」相当で実施し、まずはレベル2自動運転トラックによる定期運行に向けて行う。また、対象の輸送品目も、大和物流が取り扱う建材以外の貨物へ順次拡大する。
住宅建材は重量物・長尺物から繊細な内装材まで多様で、輸送中の振動・衝撃で破損・変形が生じるリスクがある。輸送時の影響による品質不良は施工不良や安全性の低下を招くだけではなく、現場での再手配や再施工が必要となり、工期の遅延やコスト増加の原因ともなるという。

大和物流の海老名物流センターとT2のトラック