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25/06/19

ヤマトHD、米の水産業スタートアップに出資

神経締めの自動化ロボットで神経締めされた魚

 ヤマトホールディングス(本社・東京、長尾裕社長)は、魚の鮮度を保つ技術「神経締め」の自動化ロボット「ポセイドン」の開発を手掛ける米の水産業スタートアップ企業シンケイ・システムズに出資した。技術開発の優位性や事業の成長性、業界のビジネスモデル構築に取り組む姿勢を評価した。
 シンケイは2021年4月設立。米カリフォルニア州に本社を置き、魚の鮮度を保つ商業用魚加工技術の開発を手掛ける。また、漁獲から加工・卸売りまで一貫した垂直統合型の水産事業を展開している。高品質な魚を米国の一流ホテルに提供しているほか、漁師の業務効率化や食品廃棄ロス削減への寄与が期待されている。
 神経締めは、魚の神経を破壊して死後硬直を遅らせ、臭みや腐敗を抑制する生き締めの技術。日本では広く普及しているが、米国では十分に浸透していないため、魚が流通過程で鮮度が落ちて大量に放棄される課題がある。
 ヤマトHDは、ベンチャー投資基金「クロネコイノベーションファンド2号」を通じてシンケイに出資した。