• 行政・業界団体

25/06/03

自民党倉庫議連、備蓄米放出で支援求め 逸失保管料を政府に

 自民党の物流倉庫振興推進議員連盟(浜田靖一会長)は5月28日の総会で、政府備蓄米の緊急出庫により倉庫会社で発生している逸失保管料について、1万トン当たり月額750万円の支援措置を政府に要請することを決議した。収入激減の危機にひんしている定温倉庫会社を支援する考え。
 総会に出席した全国定温倉庫協同組合の太宰栄一理事長は、自民党倉庫議連との意見交換で、備蓄米の緊急放出で発生した逸失保管料に対する支援措置を求めた。「通常、備蓄米は大規模災害や著しい不作でしか出荷しないルール。だが、3月に政府が市場安定化を目的に備蓄米の緊急放出へ入札を開始。在庫96万トンのうち61万トンを放出する事態となり、これまで備蓄米の保管体制を支えてきた定温倉庫の多くが倒産しそうだ」(太宰理事長)。
 加えて、2024年産の新しい備蓄米から出庫する、いわゆる「後入れ先出し指示」により、現場で混乱が生じていることにも言及。買い戻される備蓄米を受け入れ保管する倉庫会社に対する支援措置も強く求めた。
 他に総会に出席した日本倉庫協会と日本冷蔵倉庫協会は、来年3月末で期限切れとなる倉庫税制の改正を要望。物流拠点の在り方を議論する有識者検討会の結果を踏まえ、適切に拠点整備・運営ができるよう新たな支援を求めた。

         関係団体・省庁と活発な意見交換が行われた