- 物流企業
25/06/02
鴻池運輸、ハコブに出資 ICT基盤強化や定温物流現場デジタル化を加速
鴻池運輸(本社・大阪市、鴻池忠彦会長兼社長)は5月21日、ハコブ(同・東京、佐々木太郎社長兼CEO)に出資した。ICT(情報通信技術)基盤の強化、定温物流現場のデジタル化推進が目的。
同社グループは、2030年ビジョンで「技術で、人が、高みを目指す」を掲げ、長年蓄積してきた人の知識・経験・ノウハウと最新技術を掛け合わせ、物流現場のDXを進めている。今回の出資はビジョンの具現化の一環。
ICT基盤の強化では、ハコブのエンジニア、技術、ノウハウを活用したデジタル化を推進するとともに、協働で新サービス・ツール開発を進める。また、鴻池運輸のグループ会社でITサービスを提供するコウノイケITソリューションズとDX支援を手掛けるシャインのサービスを、ハコブの販売チャンネルを活用し、販売を強化する。
定温物流現場のデジタル化の推進では、ハコブのクラウド型物流管理システム「ムーボ」シリーズを活用した効率化を図る。
一般に物流現場では、労働集約型の働き方の他、紙帳票やファクスなどを使用するアナログな職場環境が多く、デジタル化の遅れが目立つことや、労働力不足など多くの課題が山積している。鴻池運輸の佐藤雅哉執行役員は「ハコブとの協業を通じ、デジタル基盤の強化、新サービスやそれらを統合したソリューション(課題解決策)の共創、グループ内サービスとの連携により、現場起点の変革を加速させ、持続可能な物流インフラの実現に向け、業界の未来を共に切り開いていく」としている。