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25/05/29

日通、半導体製造向け特殊ガスの鉄道輸送を6月に開始

 NXグループの日本通運(本社・東京、竹添進二郎社長)は6月、川崎市ー宮城県多賀城市間で、半導体製造向けの特殊ガス製品の鉄道輸送を開始する。産業ガスメーカーの大陽日酸と共同の取り組み。トラック輸送に鉄道輸送を組み合わせて、輸送力強化や環境負荷低減を目指す。

鉄道を活用し、特殊ガスの安定輸送を実現する

 半導体工場の新設・増設に伴う特殊ガスの需要拡大が見込まれる中、日通の輸送ノウハウとネットワークを活用し、強固で環境に配慮した輸送サプライチェーンの維持・強化を図る。特殊ガス製品の輸送能力を大幅に向上させるとともに、トラックドライバーの拘束時間と運行距離を大幅に短縮。二酸化炭素排出量の削減にも貢献する。
 特殊ガスは、高純度ガス、標準ガス、半導体材料ガスの総称。分析機器の校正や半導体製造などで使用される。大陽日酸では従来、特殊ガス製品をトラックで遠距離輸送していたが、2023年4月から日通と共同で、トラック輸送に鉄道輸送を組み合わせた輸送の品質を検証してきた。輸送中の外気温や振動が製品に与える影響、実際の現場オペレーションに問題がないことを確認し、本格運用を開始する。