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25/05/07

中野国交相、事実確認し厳正に対処 郵便の不適切点呼受け

 中野洋昌国土交通相は4月25日の会見で、全国の郵便局でドライバーへの点呼が不適切に行われていた問題について、「点呼を実施しないまま貨物運送事業を行うことは輸送の安全確保を揺るがしかねない」とし、事実関係を調べ厳正に対処する考えを示した。
 日本郵便によると、不適切な点呼は全国3188局のうち、75パーセントに当たる2391局で行われていた。点呼執行数では、全国57万8000件のうち、不適切は26・1パーセントだった。4月23日、日本郵便は国交省に調査結果を報告した。
 中野国交相は日本郵便から、「(不適切な点呼の)原因として、点呼の重要性に対する意識の欠如、オペレーション(業務)関係部署や検査部門のガバナンス(企業統治)不足があったことが認められたとの報告を受けた」と説明。安全確保を揺るがしかねないと厳しく指摘した。
 国交省は4月25日、都内の高輪郵便局(港区)に特別監査に入り、今後も事実関係を精査する方針。中野国交相は「貨物自動車運送事業法上の不備がある場合、厳正に対処したい」とした。