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25/04/01

規制的措置 1日施行、不安な幕開け 制度浸透は道半ば

 4月1日、改正物流総合効率化法と改正貨物自動車運送事業法が施行され、規制的措置と呼ばれる新たな制度が始まった。荷主や物流企業に効率化のための取り組みを努力義務として課したり、運送契約時に書面交付を必須とすることなどが柱。一方、十分に内容を把握できていない荷主・物流企業も多く、不安を抱えながらスタートを切った。
 規制的措置は、昨年4月に適用されたドライバーの残業上限規制に伴う輸送力不足を乗り越え、持続的な成長を図ることを目的とした制度。「荷主・物流企業」「トラック運送企業の取引」「軽貨物自動車」の三つを対象とし、関係者全体で物流効率化や取引適正化を進めてもらう。
 このうち、荷主・物流企業に対する規制的措置は商慣習を見直し、荷待ち・荷役時間の削減や積載効率向上などの取り組みに努力義務を課す。必要な指導・助言を行うため、国土交通省は具体的にどんなことに取り組むかをまとめた判断基準を作成。物流企業への定期的なアンケートを通じ、荷主などの荷待ち・荷役時間の削減や積載効率向上の取り組みを把握した上で、点数の高い企業と低い企業を公表する。

自社の業務への影響を懸念

 トラック企業の取引に対する規制的措置は、多重下請け構造を是正しながら、実運送の適正運賃・料金収受を推進する。施策の一つが運送契約時の書面交付の義務付けで、提供する業務の内容、付帯作業料・サーチャージを含めた対価を明確にする。また、貨物重量1・5トン以上の運送を委託する場合、元請けには実運送体制管理簿の作成を義務化。実運送に至るまでの過程を見える化し、取引適正化につなげる。
 一方、新たな制度に対し、荷主・物流企業から不安の声が上がっている。複数の企業に話を聞いたところ、共通したのが社内での情報浸透不足で、「営業所長まで制度の説明が追い付いてない」との声が聞かれた。
 規制的措置が始まることを知らない荷主、運送企業が多く存在するとの指摘もあり、例えば「運送契約時の書面交付をする際、(運送を)依頼する側が応じてくれないことが想定される」(中堅運送企業のトップ)などの意見が出ている。