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25/03/31

大和物流、北海道北広島市に共同配送拠点を開設

 大和物流(本社・大阪市、杉山克博社長)は4月1日、物流効率化に向けた共同配送拠点として「札幌物流センター」を北海道北広島市に開設する。共同配送サービスを拡充し、道内での半導体関連企業の進出や札幌駅再開発事業に伴う建材や電設工事関連の物流需要の高まりに応える。これに伴い、従来の札幌物流センターは「恵庭物流センター」に改称する。
 所在地は北広島市輪厚工業団地2ノ1ノ3。大和ハウス工業の物流施設「DPL札幌南Ⅲ」を一棟借りする。敷地面積は約2万9074平方メートル。鉄骨造平屋建てで、延べ床面積は約1万7920平方メートル。床荷重は1平方メートル当たり1・5トン。はり下有効高は6・5メートル。ドックレベラー4基を備える。
 大空間を生かしたレイアウト設計や効率的な運営体制の構築に対応する。バースは北東・南西の両面で、36台が接車できる。高床式で荷物の積み降ろしがしやすく、浸水や湿気のリスクも軽減することで、精密機械や食品などの保管にも適する。道央自動車道の輪厚スマートインターチェンジから約2キロメートル、北広島インターチェンジから約3キロメートルの立地。
 同社は2009年10月、道内全域の納材店や工事現場を対象とした建材のエリア共同配送を開始し、積載効率の向上に取り組んできた。新センターの開設で異業種との連携を強化し、さらなる効率化を目指す。建材に加えて食品、日用品、機械などの多様な荷主との連携を進めることで、持続可能な物流の実現に向けて道内でのエリア共同配送網の構築を推進する。
 物流2024年問題やトラックドライバー不足などの物流業界が抱える課題が深刻化する中、北海道は都市間の移動距離が長く、人口密度も低いため、長距離移動や積載効率の低い便が増加し、全国的に見ても特に課題が顕著な地域という。

「札幌物流センター」外観