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25/03/04
公取委、メーカー3社に是正勧告 金型など長期無償保管
公正取引委員会が適正取引を阻害する業務発注企業への対策を強めている。2月18日には自動車部品などの製造に必要な金型を、下請け企業に長期間無償で保管させていた行為が下請法違反に該当するとして、自動車メーカー関連の2社に是正勧告を実施。同月20日にも同様の理由で産業機械メーカーを勧告し、再発防止を強く求めた。
2月18日に勧告を受けたのは、自動車部品を手掛ける中央発条とエンジン製造の愛知機械工業。中央発条は遅くとも2023年4月から、自動車用ばねの製造を大量発注する時期を終えた後、下請け24社に対し、計608個の金型を無償で保管させていたことを確認。公取委の調査を受け、同社は無償で保管させていた費用として、計572万5260円を下請けに支払った。
愛知機械工業も遅くとも23年8月以降、昨年末まで、新たな発注見込みがないにもかかわらず、エンジン製造などで使う金型計415個を下請け5社に無償で保管させていた。公取委の調査後、同社は下請けと協議を行った上で、保管費用として計1925万5498円を支払った。
対象企業数など最大規模も
また2月20日には、産業用ポンプに使用する木型・金型などを下請けに無償で保管させる行為が下請法の利益提供要請の禁止に当たるとして、荏原製作所に是正勧告した。同社は遅くとも23年2月以降、新規発注見込みがないのに下請け176社に対し計8900個を保管させていた。
荏原製作所の勧告は金型などの無償保管に関わるもので、対象となる下請け企業数、保管数が過去最大規模になるという。公取委は、無償で保管させたことによる費用に相当する額を速やかに支払うことや、再発防止策を強く求めた。
勧告を受けた3社はコメントを出し、中央発条は「勧告を厳粛に受け止め、今後の取引で同様の問題が再発することのないように運用の改善を徹底する」と発表。愛知機械工業は「同様の問題が発生することのないよう取締役会の決議で確認するとともに、下請法の研修を行うなど、社内体制整備のために必要な措置を講じる」とした。
荏原製作所は社内体制の整備に加え、「対象企業と誠実に協議し、適切な保管費用を払うための費用を計上している。今後、支払い完了の事実などを公取委に確認してもらいながら、速やかに対応する」としている。