• 統計・データ

25/01/17

24年のトラック倒産、前年比14%増の374件、物価高・人手不足が影響

 東京商工リサーチによると、2024年のトラック運送業の倒産は、前年比14・0%増の374件だった=グラフ。4年連続で前年を上回り、2年連続で300件台。直近15年間では2010年の376件に次いで多かった。


 負債総額は同9・6%減の543億1300万円で、3年ぶりに前年を下回った。件数は大きく増加したが、負債10億円以上が3件(前年6件)、同5億円以上10億円未満が13件(同17件)と減少し、負債総額を押し下げた。
 燃料費の高騰などによる「物価高」関連倒産は、同8・2%増の131件だった。「人手不足」関連倒産は同88%増の79件で、内訳は人件費高騰が28件(前年14件)、後継者難が26件(同8件)、求人難が17件(同16件)、従業員退職が8件(同4件)だった。
 東京商工リサーチは「『2024年問題』に直面し、ドライバー不足がさらに顕著となった。25年1月からは燃料価格抑制の政府補助金も縮小され、軽油価格が高騰。燃料費、人件費のコストアップが続く中、価格転嫁が難しい小規模の運送業者を中心に倒産件数の増勢が続くのでは」とみている。