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24/02/15

キリンロジ、物流24年問題への対策で輸配送戦略&拠点戦略を強化

 キリングループロジスティクス(本社・東京、安藤弘之社長)は、ドライバーの残業上限規制に伴う物流2024年問題への対策として、輸配送戦略と拠点戦略を強化する。運賃改定のほか、長距離輸送や荷待ち・荷役時間の削減に向けた取り組みを加速。トラックの集車力・配車力・配送力の向上、物流拠点の能力・グループの拠点ネットワークの最適化を図る。
 輸配送戦略では、運送会社やドライバーにとって働きやすい環境を作り、集車力の強化を目指す。24年4月からキリングループ貨物の運賃を改定するなどの対策を実施し、ドライバーの安定的な収入につなげる。
 また、550キロメートル以上の長距離輸送ルートは、モーダルシフトを推進。トラック輸送では、中継拠点を活用する積み替え輸送への転換を進める。24年の目標値として550キロメートル以上のモーダルシフト化率を21年比約20%増の72%を設定する。
 拠点戦略では、トラックを「待たせない」ことで運行生産性向上を目指す。フォークリフトの搭載端末(タブレット)に、荷そろえ作業指示が送信されるシステムを開発。トラックが到着する前に、荷そろえを完了する。グループの各拠点に導入し、荷待ち・荷役時間やフォークリフトの作業生産性の可視化・分析に向けて運用する。
 キリングループは輸配送戦略と拠点戦略の両軸で、トラック運行数の削減、必要トラック台数の確保、限られたトラックの有効活用などの解決策を段階的に実施する。物流コスト全般とトラック台数のコントロールに取り組み、「荷主としての責任」を果たす方針。「トラックドライバーをはじめ、物流業務に関わるすべての人々・団体と協働し、必要な物量を運びきり、お客様に商品をお届けする」とコメントした。