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24/12/02

日本発のISO規格、12月めどに発行 BtoBの低温物流で

 12月にも日本発のISO規格「ISO31512」が発行される。BtoBの冷凍・冷蔵食品の輸送・保管で、適切な温度管理や衛生対策を実現する。発行を主導した経済産業省と国土交通省は11月以降、国内の荷主と物流企業向けに勉強会を開き、規格普及を目指す。
 新規格は保税倉庫、加工場、冷凍・冷蔵倉庫、小売・飲食店での保管、輸送で適切な温度管理と記録、積み降ろし時に外気に触れた場合の温度対策、衛生管理を求める内容。日本発ISOには他に、toCの小口保冷宅配のISO23412があるが、2020年の発行以降、取得はヤマトグループに限られる。新規格はBtoBが対象で、関心を寄せる企業が少なくないという。
 経産省と国交省は新規格の取得促進へ、食品メーカー、卸、小売りなど計10社程度を対象に勉強会を開く。25年2月ごろには、大手物流企業、冷蔵倉庫、食品物流子会社計10社程度に対しても行う。
 新規格発行に関わったタイ、マレーシア、シンガポール以外にも、日系企業の進出が多いベトナムやインドネシアで商機が見込まれる。ベトナムやインドネシアでは規格取得コストを抑えられる国内規格化を望む声があることから、両省は各国での将来的な国内規格化も目指す。