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24/11/20

NEDOら、操縦者1人でドローン5機を同時運航する実証に成功

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とKDDI(本社・東京、髙橋誠社長兼CEO)と日本航空(=JAL、本社・東京、鳥取三津子社長)は10月28~31日、全国4地点で1人の遠隔操縦者がドローン5機を同時運航する実証実験を成功させた。得られた知見を、多数機同時運航に関する官民で取り組む制度設計に役立て、引き続きドローンの社会実装に貢献する。
 実証では、KDDIが多数機同時運航に対応した運航管理システムを開発し、JALが航空安全に関わる知見・技術を基にリスクを評価し、飛行の運用手順を策定した。埼玉県の秩父エリア、北海道の新十津川エリア、千葉県の浦安エリア、鹿児島県の奄美エリアの全国4地点で計5機体を東京都品川区の操縦室で運航し、システムと運用手順の有効性を確認した。
 今回、特に人的ミス防止のため、イレギュラー発生時の音声通知や操作支援機能を運航管理システムに追加したことが特徴。一方で、機体やシステムの不具合、運航環境の変化などイレギュラーが同時発生した場合の課題も確認されたという。
 ドライバーの労働規制強化に伴う2024年問題や生産年齢人口減少に伴う労働力不足など、国内の社会課題の解決に向け、NEDOは複数ドローンの同時運航実現のための運用要件の策定や運航管理システムの開発を進めている。3者は今後、体系的な要件定義のために仮想的な環境も活用したデータの蓄積と検証を進める。

全国4地点で1人の遠隔操縦者がドローン5機体を同時運航する実証実験を成功させた