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24/11/12

YKK AP、全国の製造・物流30拠点にハコブのトラック予約受付システム

 YKK AP(本社・東京、魚津彰社長)は、全国30カ所の製造・物流拠点全てに、Hacobu(ハコブ)のトラック予約受付システム「ムーボ・バース」を導入した。取得データを蓄積・分析することで、荷待ち・荷役時間の削減をはじめとする物流プロセスの最適化を目指す。「データ駆動型」の物流改善で、サプライチェーン全体の効率化をけん引する。

多様な商品の物流効率化を図る

 1月、ムーボの試験導入で荷待ち・荷役時間の削減効果を確認。2月から順次、全国の製造・物流拠点へ導入し、各拠点での業務フローを統一し、9月に全拠点で導入を完了した。協力パートナーに予約運用を徹底し、月間の予約数は9月時点で2万超、予約率は96%に達した。
 窓やドア、エクステリアなどの商品は、形態・サイズ・重量が多岐にわたるために物流オペレーションの難易度が高く、YKK APは独自の物流課題を抱える。ムーボの完全導入で、時間帯別の入出荷量を分析して人員配置を最適化し、車両滞在時間のデータを活用して構内レイアウトの改善を図る。また、YKK APはハコブの「物流ビックデータラボ」に参画しており、ムーボに蓄積されたビッグデータを企業間で共有・分析し、異業種間での共同輸配送に向けて取り組む。

荷待ち・荷役時間の短縮に向けてデータを活用する

 物流2024年問題が顕在化する中、YKK APはこれまでも新型輸送パレットの開発や「首都圏DC」の新設などで物流改善に取り組んできた。24年5月に改正物流関連2法が公布されたことなどを背景にさらなる物流効率化を進める。