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24/10/29
NEC、豊田自動織機向けに量子技術活用のフォーク出荷最適化システム

輸送トラックに荷積みされたフォークリフト
NEC(本社・東京、森田隆之社長兼CEO)は10月、フォークリフトの出荷・配車を最適化するシステムを豊田自動織機の高浜工場(愛知県高浜市)で本稼働した。量子コンピューティング技術を活用し、フォークリフトの出荷時の荷積みと配送先を効率的に組み合わせる。出荷計画の立案時間を短縮するほか、トラックの積載効率も向上する。
豊田自動織機の情報システムの開発・運用を行う豊田自動織機ITソリューションズと共同でシステムを構築した。トラックの最大積載重量、荷台サイズ、配送先などの約100項目にわたる制約条件を加味した組み合わせを最適化する。
高浜工場の出荷計画の立案時間は熟練者の約6分の1以下に短縮した。同時に、フォークリフトを輸送するトラックの積載率も向上させ、輸送費と二酸化炭素の削減にもつながった。
同工場では、国内向けに年間約4万台のフォークリフトを生産し出荷している。顧客の注文ごとで重量や形状が異なるため、複数台の荷積み・配車の組み合わせ数は約1兆通りに上るという。これまで出荷計画業務の自動化は困難で、人手に頼る一方、担当者の人材育成も課題となっていた。