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24/10/16

出光、自社燃料輸送にカーボンクレジット付き燃料油 北海道で実証開始

実証対象のタンクローリー。燃料油の配送に「出光カーボンオフセットフューエル」を導入する

 出光興産(本社・東京、木藤俊一社長)は10月10日、北海道でグループの燃料油を配送する一部運送会社のタンクローリー21台に、カーボンクレジット付きの燃料油「出光カーボンオフセットフューエル」を導入した。1カ月当たり約200トンの二酸化炭素(CO2)オフセット(相殺)効果を見込む。自社の燃料輸送で活用するのは初めて。将来的には全国展開を目指す。
 燃料油配送に伴い発生するCO2排出量をオフセットするための実証。燃料油の使用時に発生するCO2排出量を、燃料油に付けたカーボンクレジット(排出権)により相殺する仕組み。運用面の課題の抽出と改善を行い、2025年の夏をめどに北海道全ての運送会社・タンクローリーに導入する。
 出光カーボンオフセットフューエルはこれまで、主に工場などで燃料油を使用する顧客のスコープ1(自社の直接的な排出)のCO2排出量のオフセットに活用されてきた。これに対し、今回の導入による効果はスコープ3(間接的な排出)に当たる。
 出光は各製品・取り組みの全国展開に向けて、北海道を低炭素エネルギー・ソリューション導入のモデル地域と位置付けている。これまでもバイオディーゼル燃料を混合した軽油の供給体制の構築や船舶用バイオ混合燃料の実用化に向けた取り組みを北海道で実施してきた。